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アーク溶接で銅を扱う技術者必見!効率と品質を高める銅溶接の方法

はその優れた電気伝導性や耐食性から、さまざまな産業で重要な役割を果たしています。 特にアーク溶接による銅の加工は、配管や電気接続部品などの製造において不可欠です。しかし、銅は熱伝導性が高く、溶接が難しい材料されています。

アーク溶接技術を駆使することで、効率よく高品質な銅の溶接を実現する方法について、今回は深掘りしていきます。

矢内精工㈱のアーク溶接技術

矢内精工㈱は、アーク溶接を専門とし、銅の溶接において豊富な経験と実績を持つ企業です。本記事では、銅の特性やアーク溶接の基礎知識溶接の準備から実際のプロセスまでを詳しく解説します。

さらに、矢内精工㈱の技術紹介と実際の事例を通して、効率と品質を高めるためのポイントをお伝えします。銅の溶接に悩む技術者や、さらにスキルアップを目指す方にとって、有益な情報が満載です。

ぜひ、最後までお読みいただき、日々の業務に役立ててください。

銅溶接の基本

銅は高い熱伝導率と電気伝導性を持つため溶接が難しい金属です。 当社のアーク溶接技術は、銅など様々な金属の溶接に対応しており、高い技術力を誇ります。ここでは、銅の特性や溶接のポイント、当社の技術の強みを簡単にご紹介します。

銅の特性と溶接の課題

はその優れた電気伝導性や耐食性から重要視されますが、 溶接の際に熱が素早く拡散し、均一な溶接が難しいという課題があります。

アーク溶接の利点

アーク溶接は短時間で高温を発生させ、効率的に加熱が可能です。特にTIG溶接ではアークを一点に集中させることで、熱の拡散を防ぎ、美観と強度を兼ね備えた均一な溶接ビードを作成できます。

銅の溶接の難しさと対応策

銅の溶接の難しさ

  • 銅は200℃以上で軟化しやすく、溶接中に変形しやすい。
  • 高い熱伝導率のため、溶接部分以外に熱が逃げやすく、効率的な溶接が難しい
  • 溶接時に割れやすく、特にタフピッチ銅(電解銅)では酸素と水素が反応して割れが発生しやすい。

アーク溶接での対応策

  • 予熱の重要性: 母材をあらかじめ余熱することで、溶接部分の温度を保ち、熱が逃げるのを防げる。
  • 冷却の工夫: 溶接後はゆっくり冷却することで、割れやブローホールの発生を抑えられる。
  • 適切な溶接条件: 溶接条件を適切に設定することで、高品質な溶接を実現する。

アーク溶接の基本原理と溶接技術の強み

アーク溶接は、電極と母材に電圧をかけることで発生する「アーク放電」を利用する溶接方法です。アーク放電は、空気の絶縁が破壊されて電極間に電流が流れ、高温と強い光を発生させる現象です。

このアークの熱(約5,000°C〜20,000°C)を利用して、母材と電極を溶かし接合します。鉄の融解温度(約1,500°C)を超える高温を発生させることで、溶接が可能になります。

矢内精工㈱では、アーク溶接技術を駆使して高品質な製品を提供しています。以下に、当社の溶接技術とその強みについて説明します。

CO2溶接のメリットと強み

CO2溶接(炭酸ガスアーク溶接)は、二酸化炭素をシールドガスとして使用するアーク溶接の一種で、以下のメリットがあります。

  • 高い強度: サーマルピンチ効果で熱が集中し、深い溶け込みと高い溶接強度を実現する。
  • 高い作業効率: 深い溶け込みと高い強度により作業効率が向上し、大量生産に適している。
  • スラグの少なさ: スラグがほとんど発生しないため、後処理が簡単で作業効率が向上する。
  • 低コスト: 安価な二酸化炭素をシールドガスに使用するため、コストを抑えた溶接が可能。

サーマルピンチ効果(Thermal Pinch Effect)は、溶接などのプロセスにおいて、アークが特定の位置に集中することで、熱が局所的に集まる現象を指します。

TIG溶接のメリットと強み

TIG溶接(タングステン不活性ガス溶接)は、タングステン電極と不活性ガスを使用するアーク溶接の一種で、以下のメリットがあります。

  • 美しい仕上がり: 不活性ガスで溶接部分を保護し、酸化を防ぐため、美しい仕上がりが得られる。
  • 複雑な形状の溶接: 火花や大きな音が出ないため、溶接部分が見やすく複雑な形状の金属でも正確に溶接できる。
  • 多様な金属の溶接: 鉄、ステンレス、アルミニウム、銅など、さまざまな金属の溶接が可能

このように、矢内精工㈱のアーク溶接技術は、高品質で効率的な溶接を実現し、様々なニーズに対応しています。

銅の溶接準備

銅を使った穴埋め溶接の方法(動画)

金属加工や配管作業をしていると、サポートの穴位置を間違えてしまうことがあります。 そんなときに速攻で穴を埋める方法を知っていると、とても便利です。今回は、銅板を使った簡単な穴埋め溶接の方法をご紹介します。

準備するもの

  • 銅板(使いやすい大きさにカット)
  • 溶接機(電流180A程度)
  • 溶接棒(TGS50など)

使用する溶接道具

効果的な銅溶接を行うためには、適切な溶接道具が必要です。以下の道具を用意すると、作業がスムーズに進みます。

  • 溶接機:アーク溶接機は、電流180A程度の設定が最適
  • 溶接棒:TGS50などの適切な溶接棒を選ぶ。
  • 銅板:使いやすい大きさにカットして準備する。
  • 固定具:銅板をしっかり固定するためのクリップやクランプ。

銅は溶接金属にくっつかないため、サポートの裏に当てて使用します。
作業手順

  • サポートの穴に銅板を裏から当てがう。
  • 銅板をしっかりと固定し、溶接棒で穴を埋める。
  • 溶接が完了したら銅板を取り外し、必要に応じて仕上げ溶接を行う。

銅板の作成

スクラップの銅管を溶かして銅板を作ります。電流は180Aで溶かし、溶けた銅を丸い形に整え、再度熱して形を整えます。

メリット

  • 熱伝導率が高く溶接部に熱が逃げやすいため溶接金属が銅板にくっつきません。
  • 作業効率が非常に高く、短時間で穴埋めが完了します。

詳しく知りたい方は以下の動画をチェックしましょう。

【銅を使う溶接】この溶接方法を知ると格段にレベルアップします!!

銅板溶接とリークチェックの重要性

銅板の溶接高い技術が求められ、その品質を確保するためにはリークチェックが欠かせません。リークチェックは、溶接後の銅板が確実に密閉されているかを確認するための重要な検査です。これにより、製品の信頼性と安全性を高めることができます。
リークチェック用道具

温水没検査装置

  • 溶接後の銅板を高温の水に浸し、気泡の発生を確認するための装置。漏れ箇所がある場合、気泡が発生します。

浸透探傷試験セット

  • カラーチェックに使用する浸透液、現像液、および洗浄液のセット。欠陥箇所に浸透液が入り込み、現像液で欠陥を視覚化します。

Heリークディテクタ

  • ヘリウムを使ったリーク検査必要な装置真空吹付け法や真空外覆法でヘリウムを検出し、漏れ箇所を特定します。

具体的なリークチェック方法

  1. 温水没検査

試験体を80度以上のお湯に浸し、気泡の発生を目視で確認します。

  1. 浸透探傷試験

水洗性浸透液を塗布し、一定時間放置した後、洗浄して現像液を適用。浸透液が欠陥箇所から現像液によって表面に出てくるのを確認します。

  1. Heリークテスト

真空吹付け法では、試験体内部を真空にして外部からヘリウムを吹き付け漏れ箇所から進入したヘリウムを検出。

真空外覆法では、ヘリウムを詰めたビニール袋で試験体を覆い漏れ箇所から入ったヘリウムを検出します。

これらの道具と方法を駆使することで、銅板の溶接とその後のリークチェックを効果的に行い、高品質な溶接結果を確保できます。

矢内精工㈱のアーク溶接技術の特徴

矢内精工㈱では、アーク溶接技術を駆使し、キュービクル配電盤電源制御盤などの製造において高品質な溶接を提供しています。CO2溶接とTIG溶接の利点を最大限に活かし、効率的で強度の高い製品を生産しています。また、当社では常に技術の向上と品質管理に努め、お客様に信頼される製品をお届けしています。

アーク溶接の基本原理を理解し、CO2溶接とTIG溶接の特徴を活かして、矢内精工㈱はこれからも高品質な製品を提供し続けます。

未来の溶接技術を切り開く!矢内精工㈱の銅溶接ソリューション

はその優れた特性から多くの産業で重要な役割を果たしていますが、高い熱伝導率ゆえに溶接が難しい金属でもあります。アーク溶接を用いることで、効率的かつ高品質な銅の溶接が可能となります。

本記事では、銅の特性や溶接の難しさ、そしてアーク溶接の基本原理と技術について詳しく解説しました。

矢内精工㈱では、豊富な経験高度な技術力を持ちCO2溶接やTIG溶接を駆使して高品質な製品を提供しています。効率と品質を高めるためのポイントや実際の溶接方法を理解し、日々の作業に取り入れていただければ幸いです。

当社の溶接技術に興味を持たれた方は、ぜひお問い合わせください。矢内精工㈱は、常にお客様のニーズに応え、高品質な溶接ソリューションを提供することをお約束します。皆様のご相談をお待ちしております。